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アメリカのレンタカー保険ガイド|保険の仕組みとLDW・SLIが必要な理由

クマが車のシートに座りシートベルトを締めてハンドルを握っているイラスト レンタカー・運転
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アメリカ旅行でレンタカーを利用する際、保険は特にわかりにくいポイントの一つです。

運転すること自体に不安がなくても、保険の制度や手続きがよくわからず、アメリカでのレンタカー利用をためらう方もいるかもしれません。また、内容をよく理解せずに保険の要否を判断してしまうと、もしもの時に大きな負担を抱えてしまうことにもなりかねません。

この記事では、アメリカでレンタカーを借りる際に加入すべき保険について、仕組みと必要性を整理して解説します。

アメリカでレンタカーを利用する予定のある方は、ぜひ参考にしてみてください!

免責事項

本記事では、アメリカのレンタカー保険に関する一般的な考え方を解説していますが、補償内容や適用条件は保険契約やレンタカー会社によって異なります。実際に加入する際は、契約内容や適用条件を必ず確認のうえ、ご自身の判断と責任で選択してください。

この記事の要点
  • アメリカでレンタカーを運転する場合、LDW/CDW(車両補償)とSLI/LIS(対人・対物補償)の加入が基本
  • 海外旅行保険はレンタカー事故の車両損害や賠償をカバーしないのが一般的
  • その他のPEC・PAI・RAPなどの保険やサービスは必須ではなく状況に応じて判断すればよい

各保険の概要

まず、保険の分類として「自分が運転する車の損害に対する補償」と、「自分以外の車や第三者の損害に対する保険」の2種類があります。

前者をカバーする保険がLDW/CDW、後者をカバーする保険がSLI/LISとなります。それぞれ以下の略称です。

  • LDW : Loss Damage Waiver / 車両損害補償
  • CDW : Collision Damage Waiver / 衝突損害補償
  • SLI : Supplemental Liability Insurance / 追加自動車損害賠償保険
  • LIS : Liability Insurance Supplement / 追加自動車損害賠償保険

LDWとCDW、SLIとLISは言葉としては微妙に異なりますが、補償の対象や役割という点では、同じグループの保険と考えて差し支えありません。

レンタカーで事故を起こした場合、自分が運転するレンタカーの破損を補償するのがLDW/CDW、自分以外の車や人に対する破損・ケガを補償するのがSLI/LIS、ということになります。

1日あたりにかかる金額の目安はLDW/CDWは$20~$40SLI/LISは$10~$20程度です。

なお、どのレンタカー会社でも同様の保険を提供していますが、会社によって名称が微妙に異なります。本記事の最後に会社ごとの保険の名称の一覧を掲載しますのでご活用ください。

LDW/CDW・SLI/LISが必要な理由

もし、LDW/CDWやSLI/LISをつけずに事故を起こした場合、どうなるでしょうか?

前提として、レンタカー会社は州法に基づき、貸し出すレンタカーに対して最低限の賠償責任補償を用意する義務があります。
これをLiability Protection(LP)と呼びます。

LPはレンタカー料金に通常含まれており、利用者が付け外しを選ぶものではありません。ただし、補償内容はあくまで最低限で、実際の事故では十分とは言えない場合が多いです。その不足分を上乗せするのがオプションのSLI/LISです

また、海外旅行保険(クレカ付帯のものを含む)を頼りにしている方もいるかもしれませんが、海外旅行保険は旅行中の病気やケガなど「自身に起こるトラブル」を主にカバーする保険です。レンタカーの損壊や事故相手への賠償といった「車を運転することによるリスク」は補償対象外となるのが一般的です。

各保険・制度の補償対象をまとめたのが以下の表となります。

補償範囲海外旅行保険LPLDW/CDWSLI/LIS
レンタカーの損傷×(通常対象外)××
事故相手への賠償×△(金額が不十分)×

このように、LDW/CDW を付けなければレンタカーの損傷は基本的に自己負担になり、事故相手への賠償は州法定の最低限(LP)だけでは不十分、ということになります。

そのため、アメリカ旅行でレンタカーを運転する際は、LDW/CDWとSLI/LISにセットで加入するのが現実的です。特に、アメリカでは事故時の賠償額が高額になることも珍しくないため、最低限の補償だけに頼るのはリスクが高いと言えるでしょう。

例外について

例外として、アメリカ在住でアメリカの自動車保険に加入している場合、その保険がレンタカーにも適用されるケースがあります。この場合、レンタカー会社のLDW/CDWやSLI/LISに加入しない判断もあり得るでしょう。

ただし、事故後に車両が貸し出せないことで生じる機会損失への補償など、レンタカー特有の補償は一般的な自動車保険ではカバーされません

レンタカー会社の保険オプションを付けない場合は、加入している自動車保険の契約内容を確認した上で慎重に判断しましょう。

その他の保険・サービス

他にも、以下のような保険・サービスもあります。

  • PEC : Personal Effects Coverage / 個人所持品盗難保険
    → レンタカー車内の私物が盗難に遭った際の保険
  • PAI : Personal Accident Insurance / 搭乗者傷害保険
    → 事故によるレンタカー搭乗者のケガや死亡を補償する保険
  • RAP : Roadside Assistance Plan / ロードサイドアシスタンス
    → 事故や車両トラブルでロードサービスを受けた際の費用を減免

PECとPAIは一般的な海外旅行保険でもカバーされていることが多いです。また、RAPは比較的安価ではありますが、付けなくてもロードサービス自体は受けられます。あらかじめ少額払うことで、ロードサービス利用時の費用が減免されるサービスです。

これらの保険はLDW/CDWやSLI/LISに比べれば必須度合いは高くありません。ご自身の状況や好みにあわせて判断するとよいでしょう。

ここまで見てきた保険・サービスは、予約時に選択できることも多いですが、現地で受付するときでないと追加できない場合もあります。また、あらかじめ予約していても内容を再確認されたり、予約していない他の保険を勧められることもあります。不要なものまで追加してしまわないように注意しましょう

参考:レンタカー会社ごとの保険名称の違い

LDW/CDW・SLI/LIS・ロードサービスについて、大手レンタカー会社では名称や略称が異なります。ここでは、主要レンタカー会社で使われている呼称をまとめます。

レンタカー会社LDW/CDWSLI/LISロードサービス
EnterpriseDWSLPRAP
NationalLDWSLPRAP
AlamoCDWSLPRSP
AvisLDWALIRSN
HertzLDWLISPERS
  • 車両損害補償
    • DW : Damage Waiver
    • LDW : Loss Damage Waiver
    • CDW : Collision Damage Waiver
  • 対人・対物賠償責任補償
    • SLP : Supplemental Liability Protection
    • ALI : Additional Liability Insurance
    • LIS : Liability Insurance Supplement
  • ロードサービス
    • RAP : Roadside Assistance Plan
    • RSP : Roadside Assistance PLUS
    • RSN : Roadside Safety Net
    • PERS : Premium Emergency Roadside Service

まとめ

この記事では、アメリカのレンタカー保険の仕組みについて解説してきました。

保険の内容を理解した上で適切なものを選ぶことはリスク管理の観点で非常に重要です。また、必要性がわかれば追加コストを支払うことへの納得感も変わってくるでしょう。

旅行時のレンタカー保険はあくまで一時的な出費です。慣れない環境で運転する以上、費用を惜しまず必要なものには加入すべきだと考えます。特に、LDW/CDW・SLI/LISの加入は必須と言ってもよいかもしれません。

本記事が、アメリカのレンタカー保険の理解の助けになれば幸いです!

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