海外旅行の基礎知識

海外旅行で言語の壁を乗り越える方法|手段としての言語

クマがボディランゲージでコミュニケーションしているイラスト 海外旅行の基礎知識
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海外旅行をする上で、大きなハードルの一つになり得るのが「言語」です。

特に個人で旅行をする場合、現地でのコミュニケーションは自力でどうにかする必要がありますが、慣れていない言語でのやり取りはなかなか難しいものです。

この記事では、具体的な言語習得というよりも、海外旅行時に異なる言語へどう対処すべきか私なりのコツや心構えを紹介していきます。

海外旅行が好き、または興味はあるけれど現地でのコミュニケーションが不安という方は、ぜひ参考にしてみてください!

この記事の要点
  • 海外旅行では言語が大きなハードルに感じられるが、言語は旅をスムーズにするための「手段」と割り切って考える
  • 会話を減らす工夫や事前の予習をすることで、言語に頼らなくても多くの場面に対応できる
  • 会話が必要な場合は、流暢さよりも片言で伝える姿勢の方がうまくいくことも多い
  • レストランなどの会話はパターン化されているため、シチュエーションごとの流れを知っておくと対応しやすい

海外旅行における言語のとらえ方

我々が生活する上で「言語」は必要不可欠な存在です。

日常的に他者と会話を通じてコミュニケーションをしたり、身の回りにある様々な文字情報に触れながら生活をしている人がほとんどでしょう。

一方、海外に出れば、その国の言語を習得していない限り、普段当たり前にできていたことができなくなってしまいます。これは、人によっては大きなストレスになることでしょう。

ただ、海外旅行の目的は人によってさまざまです。現地の壮大な自然に触れることや、古い史跡を巡ることが目的の人もいれば、グルメやショッピングが主な目的ということもあるでしょう。

海外旅行において、「言語」は目的ではなく、スムーズに旅するための手段の一つにすぎません

旅行先の言語を母語と同じレベルで使おうとしたり、正攻法の言語学習で攻略しようとすると、どうしてもハードルが高くなってしまいます。

海外旅行における言語を単なるツールだと割り切って考えられれば、少しは気持ちが楽になるのではないでしょうか。

ここからは、旅行先の異なる言語にどう対応するのがよいか、具体的な方法を見ていきましょう。

会話そのものを減らす

会話が苦手な方は、まず現地でコミュニケーションをしないで済む方法を模索してみましょう。

「旅行先で現地の人と話すのが旅行の醍醐味だ」という人も中にはいるかもしれませんが、旅行の楽しみ方は十人十色、人それぞれです。

もちろん、会話が必要な場面ではきちんと対応する必要がありますが、避けられるコミュニケーションまで無理に行う必要はありません。

昨今ではシステム化が進んでいるので会話不要でできることが増えてきています。以下が具体例になります。

  • ホテルやレストランなどのWeb予約
  • モバイルオーダーや注文用端末を使ったレストランでの注文
  • スポーツやコンサートのチケットのWeb予約・発券
  • スーパーで買い物したときのセルフレジでの決済
  • 配車アプリによるタクシー手配
アメリカのスーパーのセルフレジの写真
アメリカのスーパーのセルフレジの様子。自分で商品をスキャンして、端末で会計する。

こうした仕組みをうまく活用することで、会話の機会を最小限に抑えられます。

もっとも、状況によっては会話を避けきれない場面もあります。だからこそ、そうした事態に備えて事前に準備をしておくことが重要になります。

予習をしておく

言語がネックになりそうな場面については、あらかじめ予習をしておくことで現地での負担を減らせます。

これだけだとイメージしづらいと思うので、一つ例を挙げてみます。以下は、アメリカ・ニューオーリンズのレストラン Muriel’s のメニューの引用です。

PECAN CRUSTED DRUM
Black drum fillet pan sautéed, topped with a panko-pecan crust.
Served with a crabmeat-pecan relish and lemon beurre blanc

これを見てどんな料理か想像できた人は、英語上級者というよりアメリカ生活の経験がある人かもしれません。

レストランによっては写真付きのメニューもありますが、文字情報だけを頼りに注文しなければならないことも多いです。日本語であればメニューの説明だけでもある程度想像できますが、これを外国語で行うのはなかなか大変です。

こうした場合、事前に Googleマップなどで料理の写真を見て、どれを注文するかあたりをつけておくと楽です。場合によっては、注文時に写真を見せてしまうのが一番手っ取り早いでしょう。

同じように、次のような場面でも予習は役に立ちます。

  • レストラン
    → メニューの内容を確認しておく
  • 歴史的建造物・博物館・美術館・ツアー
    → 展示物や内容の背景を理解しておく
  • ミュージカル・観劇
    → あらすじをあらかじめ把握しておく

キーワードとなる単語を少し頭に入れておくだけでも、現地での聞き取りや読み取りはぐっと楽になります。

他にも、公共交通機関の利用方法やホテルの利用ルールなども同様です。本質的には制度や慣習の話ですが、予習無しで対処しようとすると現地の文字情報や会話を通じて理解する必要が出てきてしまいます。

こうしたものも、事前に予習しておくことで、現地で言語と格闘しなければならない場面を減らすことができます。

片言でしゃべることに慣れる

会話が避けられない場面では、流暢に話そうとするよりも、片言で伝えることを意識したほうがうまくいく場合があります。

マジメな人ほどきちんと正しくしゃべろうと頑張ってしまいがちですが、そもそもネイティブみたいにしゃべるのは相当にハードルが高いです。また、考えすぎて黙ってしまうのも、相手にネガティブな印象を与えかねません。完璧にしゃべろうとするよりも、単語を並べて伝える練習をしてみてもよいでしょう。

片言でしゃべることで、相手が言語レベルを落としてくれることも期待できます。あなたがもし外国人観光客から片言の日本語で道をきかれたら、ゆっくりと簡単な単語を使って伝えようとするのではないでしょうか。逆に、日本語がとても流暢であれば普段通りに応対するでしょう。

もちろん、きちんと勉強して言語の能力をあげるのはよいことではあります。ただ、変に取り繕って部分的に完璧にしてしまうと、本当はそうではないのに流暢に会話できるレベルだと誤解されてしまいかねません。

こちらが片言で話すことで自分の言語能力がそこまで高くないことが伝われば、相手もそれにあわせてくれることが期待できます。

シチュエーション別に流れをおさえる

旅行で必要となる会話の多くは、実はかなりパターン化されています。

例えば、レストランに行ったときはどのような会話が必要になるでしょうか。もちろん、レストランの種類にもよると思いますが、入店・注文・会計とそれぞれのタイミングで必要となる会話に大きな違いはないと思います。

ここでポイントですが、これらのコミュニケーションをスムーズに行う上で大事なのは、言語能力よりも各シチュエーションでの会話の流れを知っているかどうかです。

例えば、日米間のレストランでのコミュニケーションの違いとして、アメリカでは注文した料理がすべて配膳されてしばらくたった後、「Is everything good?」のように聞かれることが非常に多いです。

結論としては、「Good」とか「Great」とかシンプルに返して、もし追加の注文や要望があればあわせて伝えればよいのですが、初めてだとどう返すのが適切なのか戸惑う人もいるのではないかと思います。

もちろん、未知のシチュエーションでも言語能力があれば対応できるかもしれません。ただ、上記の例のように、単に流れを知っているかどうかの問題であることが多いです。

また、このような定型コミュニケーションに高度な言語能力は必ずしも必要ありません。言語学習が目的であれば、一言一句を正確に聞き取ったり、文法構造を理解したりすることも大切でしょう。ですが、実際の会話に関してはそこまで気負う必要は全くありません。

より具体的には、以下の点をしっかりおさえておくことが大事です。

  • 状況に応じて発生する会話の種類・内容
    例) 状況:レストラン入店時 / 会話内容:予約の有無と人数の確認
  • キーとなる聞き取るべき単語
    例) 「予約 / reservation」「何人 / how many」
  • 相手に伝える具体的な表現
    例)「We have a reservation.」「We are three. / Do you have a table for three?」

「この状況ではこういうことを言われる」というのがわかっていれば、聞き取りもしやすくなりますし、なんとなくでも案外コミュニケーションはとれるものです。

加えて、人数はハンドサインで伝える、注文する料理はメニューの指さしで伝えるなど、言語を使わなくてもなんとかなる場面もあります。

具体的なシチュエーション別のコミュニケーションの流れは別記事にて公開予定です。

道具に頼る

ここまでに書いた方法でうまくいくイメージが持てない方や、もしもの事態に備えたい方は、道具を頼るのがよいでしょう。

昨今はスマートフォンの翻訳機能が非常に充実しており、その場で文章を翻訳したり、カメラで文字情報を読み取ることができます。こうした道具を使えば、言語の問題を一人で抱え込む必要はありません。

Apple翻訳、Google翻訳、DeepLなどさまざまな翻訳アプリがありますが、訪問先の言語に対応していればどれを選んでも大きな差はありません。

カメラを使った翻訳機能は以下のようなものに使えます。

  • 地図や案内板
  • レストランのメニュー
  • 博物館・美術館など展示の説明

私自身も、ブラジル旅行の際に翻訳アプリを使ったことがあります。観光先からホテルに荷物を取りに戻る途中、タクシーの運転手に「空港まで行きたいので、少し待ってもらえないか」という内容をポルトガル語に翻訳して伝えましたが、問題なくコミュニケーションできました。

また、必要に応じて簡単なメモを用意するのもよいと思います。入国審査やホテルのチェックインなど、会話が必要だとわかっているシチュエーションであれば、必要事項や簡単な会話フレーズをカンペとして準備しておくと落ち着いて対応できるのではないかと思います。

まとめ

この記事では、海外旅行時につきまとう言語の問題について、いくつかの対処法を見てきました。

言語の問題は、すべてを自分の語学力で解決しようとすると、どうしてもハードルが高くなってしまいます。一方で、事前準備をしたり、流れを理解したり、必要に応じて道具に頼ったりすることで、十分に乗り切ることができます。

それでも、いざ会話が必要なシチュエーションになったときは、深く考え過ぎずに「とりあえずしゃべってみる」くらいの気持ちで臨むのが、個人的にはちょうどよいと思います。

私自身、アメリカ在住時にコミュニケーションがうまくいかないことはよくありましたが、3年の在住経験を通じて鍛えられたのは、英語力というよりも、むしろうまくいかなくても気にしない鈍感力だったのかもしれません。

できる事前準備はしっかりしつつも、旅行中の会話については肩の力を抜いて、「失敗してもいいんだ」という心持ちで、気楽に構えていただければと思います。

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